線形代数(マセマ) P.126 線形空間の定義(I)の(iii)と(iv)の冗長性について

P.126線形空間の定義の(I)において、以下のような記述がある。

(iii) a + 0 = 0 + a = 0 をみたすただ1つの元 0 が存在する。
(iv) a + x = x + a = 0 をみたすただ1つの元 x が存在する。

これは冗長であり、以下のように修正すべきであるように思われる。 Continue reading “線形代数(マセマ) P.126 線形空間の定義(I)の(iii)と(iv)の冗長性について”

線形代数(マセマ) P.127 実数と元の積

P.127に以下の3つの式がある。

$$ 0\mathbf{a} = \mathbf{0} \tag{*1} $$
$$ k\mathbf{0} = \mathbf{0} \tag{*2} $$
$$ (-1)\mathbf{a} = -\mathbf{a} \tag{*3} $$

※通常の細字は実数を、太字は元(element)を表すことに注意。

あまりにも当たり前に見えるこれらの式は、何を意味しているのだろうか。 Continue reading “線形代数(マセマ) P.127 実数と元の積”

線形代数(マセマ) P.114 (ii) 正方行列におけるランク(階数)と正則の関係

P.114に以下のような記述がある。

$$
一般に、n次の正方行列\mathbf{ A }については、\\ 次のことが言える。\\
(i)\ \mathbf{ Rank } \mathbf{ A } = \mathbf{ n } \Leftrightarrow \mathbf{ A }は正則である ( |\mathbf{ A }| \neq 0 ) \\ \Leftrightarrow \mathbf{ A } ^ {-1} あり \\
(ii)\ \mathbf{ Rank } \mathbf{ A } < \mathbf{ n } \Leftrightarrow \mathbf{ A }は正則でない ( |\mathbf{ A }| = 0 ) \\ \Leftrightarrow \mathbf{ A } ^ {-1} なし
$$

(ii)が成り立つ理由を注釈していこう。 Continue reading “線形代数(マセマ) P.114 (ii) 正方行列におけるランク(階数)と正則の関係”

線形代数(マセマ) P.071 sgnの注釈(ii)

$$
\begin{eqnarray}
| A | = | {}^t\! A |
\end{eqnarray}
$$

が成り立つことを示す過程の最初で、

$$
| {}^t\! {\bf A} | = \displaystyle \sum_{}^{}\text {sgn} \begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 \\ i_1 & i_2 & i_3 \end{pmatrix} \displaystyle a_{i_{1}1}  a_{i_{2}2}  a_{i_{3}3}
\tag{**}
$$

のsgnに注釈(ii)が以下のように付記されている。

(ii) 符号を決定する置換の上下の数字は、各成分がどの行どの列に属するかに依存するだけで、成分の移動があっても変化しないことに要注意だ。

これは何を意味するのだろうか。 Continue reading “線形代数(マセマ) P.071 sgnの注釈(ii)”